ナナイモバー・トレイル
©Tourism Nanaimo

ナナイモバー・トレイル

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ブリティッシュ・コロンビア州、バンクーバー島の東海岸に位置する港町ナナイモ。かつては炭鉱の町として栄えていたが、今では温暖な気候の中、一年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめる観光都市として人気を集めている。
そんなナナイモは、カナダ全土で人気のスイーツの発祥地として知られている。その名はナナイモバー。板状のチョコレートが上に乗った四角いケーキのようなクッキーのようなお菓子。カナダを訪れた人の中には、一度は目にしたことがあることだろう。

もしかしたらカナダを訪れたことがなくても「どこかで見たことがあるかも」と感じた人がいるかもしれない。そう、実はナナイモバーは、ドラマ『モザイク-カナダ-』第1話でも登場している。主人公の秋月菜々(安田早紀さん)がオフィスで美味しそうに食べているシーンが印象的だ。

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ナナイモは1851年から1952年まで石炭の街として、炭鉱事業に従事する人々が主に暮らしていた。そんな重労働の炭鉱夫を支える主婦たちが、何か効率的にエネルギー摂取が可能なものを持たせてあげられないだろうか、と考えて創作したものがナナイモバーの始まりだと伝えられている。
下層に砕いたココアクッキー生地、中層にカスタードクリーム生地、上層にチョコレートのコーティングの3層から成るナナイモバーは、普通のチョコレートではなく、ガナッシュを使用。長時間外に放置しても溶けにくいような工夫が施されている。また、やわらかいクリームがサンドされながらも上下の層が硬く、バーという名のとおり手に持って食べることが可能。ナナイモバーは当時、美味しくて手軽に補給できる活力源として人気を呼び、次第に全国に広まった。もしかするとこのお菓子は、今日のカロリーメイトのような携帯エネルギー補給食品の先駆けだったのかもしれない。

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今ではカナダの空港やカフェ、スーパーマーケットなど、いたるところで販売しているナナイモバー。カナダに行けば、どこでも味わうことができるかもしれない。でもナナイモバー発祥の街、ナナイモへ行けばもっと楽しい世界が待っていることを知っているだろうか。この街には「ナナイモバー・トレイル」と呼ばれるルートがあり、たくさんの独創的なナナイモバーや美味しいお店がひしめき合っている。
想像するだけでも楽しいけど、食べたらもっと楽しいナナイモバーたちが溢れている。

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パーキンズ・コーヒー(Perkins Coffee)

それではまず手始めに、伝統的なナナイモバーを試してみよう。伝統的なナナイモバーは、ベース部分がチョコレートのグラハムクッキー、ココナッツ、アーモンドかクルミでできている。真ん中の層は甘いバニラクリームたっぷりのバーズカスタードで、一番上には固いチョコレート。このナナイモバーは島内のいくつかのショップで販売されている。
例えばア・ウィー・カップケーカリー(A Wee Cupcakery)、ジャヴァウォッキー・コーヒー・ハウス(Javawocky Coffee House)、マクリーンズ・スペシャリティ・フーズ(McLean’s Specialty Foods)、パーキンズ・コーヒー・カンパニー(Perkins Coffee Company)、シリアス・コーヒー(Serious Coffee)(ダウンタウンとハモンドベイ)。本格的でクラシックな味をお探しなら、まずこれらのショップを訪ねてみよう。

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ア・ウィー・カップケーカリー(A Wee Cupcakery)

カップケーキからチーズケーキまで、実はナナイモバーにはたくさんのバリエーションがあるのをご存じだろうか。
ア・ウィー・カップケーカリー(A Wee Cupcakery)では、ナナイモバーカップケーキというユニークなケーキがある。これは、伝統的なナナイモバーのベースにデカダンなオランダ産ココアのカップケーキを重ねたもので、バーズカスタードのバタークリームがトップにコーティングされている。そのバランスが絶妙だ。そして手軽に食べられるのが嬉しい。

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ミノズ・レストラン&ラウンジ(Minnoz Restaurant & Lounge)

コースト・バスチョン・ホテル内にあるミノズ・レストラン&ラウンジ(Minnoz Restaurant & Lounge)では、ここでしか味わえない、甘いナナイモバーの風味がたっぷりのベークドチーズケーキを味わうことができる。これはチーズの酸味が全体的な甘さを抑えてくれているので意外と一人でも食べられてしまう。街の中心にあるので、宿泊者のみならず、足を運んでみてはいかがだろうか。

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モダン・カフェ(Modern Café)

カップケーキやチーズケーキは想像の範囲内かもしれないが、この街には"飲む"ナナイモバーもある。それはナナイモバーとドリンクという2つの世界を掛け合わせたナナイモバーカクテルだ。街中のバーやラウンジで出会うことができる。中でもモダン・カフェ(Modern Café)では、マルティーニとココナッツ、チョコレート、フレッシュエスプレッソ、ウォッカを使った自慢のカクテル「モダン・ナナイモ・バルティーニ」がおすすめ。ノンアルコールのドリンクを楽しみたい場合は、ナナイモバー・ラテなどのソフトドリンクもあるのでご安心を。

珍しい予想外のグルメや冒険心旺盛な食通の人は、パイレート・チップス(Pirate Chips) の伝統的なナナイモバーをたっぷりの油でフライにしたもの、さらにヌードルボックス(Noodlebox)のナナイモバーの春巻きがおすすめ。その味については、コメントしないが、ご自身で体験してほしい。

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ナナイモバー・トレイルの楽しみ方は食べて飲むだけじゃない。これだけナナイモバーが根付いているナナイモについて知りたい人はナナイモ博物館へ足を運んでみよう。街の中心にあるナナイモ博物館は、1853年に建設されたハドソン・ベイ社の元支社、バスチョン(砦の意味)を守る存在だ。博物館では、専用ガイドが、初期の入植者の興味深い生活や、ナナイモにとってのバスチョンの意義を説明してくれる。ナナイモバーの歴史を学び、お土産を買って帰ろう。一番人気はナナイモバーのレシピが書かれたティ―タオルらしい。

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さて、色々な個性があふれるナナイモバーだが、ナナイモバー・トレイルにはまだまだ隠れた絶品が眠っているはず。みんなもここで"お気に入り"ナナイモバーを見つけてほしい。

ちなみに発祥地のナナイモでは、1986年に開催したコンテストで選出されたナナイモバーのレシピを、公式レシピとして市のサイトに掲載している。カナダのナナイモバーの味が恋しくなった時は、自分自身で作ってみるのもいいだろう。もしかするとあなたの自宅がナナイモバー・トレイルの一部になるかも。

ナナイモバーのレシピ

<下の層>
無塩バター1/2カップ(ヨーロピアンスタイルの発酵バター)
砂糖1/4カップ
テーブルスプーン5杯分のココア
溶き卵1個分
グラハムクラッカーを砕いたもの1と1/4カップ
細かく砕いたアーモンド1/2カップ
ココナッツ1カップ
二重鍋の上側に最初の3つの材料を入れて溶かす。卵を加えてかきまぜながら火にかけ、とろみをつける。とろみがついたら火からおろし、砕いたグラハムクラッカー、ココナッツ、ナッツを入れて混ぜる。油などを敷いていない約20cm四方のトレイにしっかりと押しつける。

<真ん中の層>
無塩バター1/2カップ
テーブルスプーン2杯分+ティースプーン2杯分の生クリーム
テーブルスプーン2杯分のカスタードパウダー
粉糖2カップ
バター、生クリーム、カスタードパウダー、粉糖を合わせてよく混ぜてクリーム状にし、ふわっとするまでよくかき混ぜる。これを下の層の上に塗り広げる。

<上の層>
セミスィートチョコレート4かけ(各1オンス(約28g))
テーブルスプーン2杯分の無塩バター
チョコレートとバターを弱火にかけて溶かしたら粗熱をとる。まだ液状のうちに二番目の層の上に流して冷蔵庫で冷やす。

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