04. プティン編(3) プティンはきょうも進化する

君はまだ本当のカナダを知らない04. プティン編(3) プティンはきょうも進化する

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カナダの国家的B級グルメ、かもしれないプティン。その基本はフライドポテトにチーズカードとグレービーソースと書いたけれど、今、プティンはとんでもない進化を遂げている。

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それを分かってもらうため、モントリオールで人気ナンバー1からナンバー3に選ばれたプティンを紹介しておきたい。

ちなみに、全部その店に行ってそれぞれ実際に食べたんだから、僕の苦労も大変なものだと思う。

はっきり言っておくけれど、これだけ大量のプティン目の当たりにし、実際に食した日本人なんて他にいるんだろうか、とすら思う。まあ、それはともかくー。

ナンバー1に選ばれたのは、このページのトップ写真の「レスト・ラ・バンクワーズ」というプティン専門店だ。

食事時でもないのに、ひっきりなしに新しいお客さんが店内に入ってくる。

最初の写真のプティンは、トマトのトッピングの上にガカモーレというアボカドのソースと、サワークリームがたっぷりと盛られている。もちろんガツンとくる味なんだけど、アボカドとサワークリームが不思議に全体をさわやかにまとめあげている。

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僕の近くの席には、イヤホンを付けて1人で音楽を聞きながら黙々とプティンをほうばっている青年がいた。そのボリューム満点のプティンは、食事だろうか、それとも間食なんだろうか。

次の写真は、「スリー・アミーゴズ」という名前のプティン。ポークとビーフの3種類のソーセージ、つまりスリー・アミーゴズがゴロゴロッと、これでもかとばかりプティンの上に乗っていて、とんでもないボリュームを実現している。これはもう肉食系というか、ボリューム勝負のプティンだ。これは本当にお腹いっぱいになります。

ここでもう1回言ってみる。これは食事なのか、それとも間食なんだろうかー。

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3番目の写真は、モントリオールで第2位にランクされた高級プティン。

プティン専門店ではなく、「オーパイド・ドゥ・コショーン」というレストランの、有名シェフの手による想像を絶するプティンだ。

なにしろ、ジャンキーというか、ファストフードというか、B級グルメだと思っていたプティンにもかかわらず、てっぺんにトッピングされているのが、なんと高級食材のフォアグラなんだ。

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「オーパイド・ドゥ・コショーン」でこの高級プティンを目の前にして、僕がふと思い出したのが、テレビで見たことのある、伊勢エビを乗っけてしまった挙句にどうにも食べにくなってしまったラーメンだ。

食べたことはもちろんないけれど、きっと食べにくいことは間違いないし、別に伊勢エビを丸ごと、そして殻ごとトッピングする必要もないんじゃないかと思ったりする。

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一方で、フォアグラのプティンの方は、同じ高級食材とB級グルメのコラボでありながら、そもそも食べにくいなんてことはないし、食べてみるとその組み合わせにはある種の必然性すら感じる味だ。

実際に食べた感想をお伝えすると、これはもう、とにかく濃厚。ただでさえ濃厚なプティンに、これまた濃厚なフォアグラが濃厚さを加えてくる。口の中で揚げたてのポテトが「サクッ」と音を立て、フォアグラが「ムニュッ」とつぶやく。

「サクッ」、そして「ムニュッ」なんだ。

ちなみちょっと脱線すると、僕はこの「オーパイド・ドゥ・コショーン」でもうひと品、フォアグラ料理を堪能させていただいた。

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フライパンで焼いたフォアグラにポテトとベーコンとチェダーチーズ、それにそば粉で作ったクレープみたいなもんだろうか、そんな組み合わせの料理。食べてばっかりで申し訳ないけれど、自分が結構フォアグラ好きであることを認識した。

話をもとに戻そうと思う。モントリオールのプティンで第3位に選ばれたのが、あの女子大生たちがプティンを楽しんでいた、あの店だ。

ここはもう、学生たちでいっぱいで、夜もワイワイガヤガヤという雰囲気のプティン専門店「Frite Alors」。

プティンを食べてビールを飲んで、夜中までしゃべり続ける、といった感じの店だ。

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さて、僕はプティンを食べ続け、考え続け、原稿の中では飲んだあとの「シメのラーメン」とか、血圧が上がりそうな「富山ブラックラーメン」とか、高級食材とコラボした伊勢エビのラーメンとか書いてくるうちに、プティンって日本のラーメンと同じような立ち位置にあるんじゃないかと思うようになってきた。

そして、プティンを好きなカナダ人は口を揃えてこう言っている。こんなに健康に悪いんだから、美味しいに決まってるーと。

ラーメンだってそうだ。人間だからそうなんだ。健康に悪いけど、美味しいんだから、たまには仕方がないじゃないか。その「たまに」が「たまに」ではなくなってしまうのもまた人間らしくていい。

そして、プティンをおいしそうに食べるカナダの人たちを見て僕はこう思うんだ。カナダ人って本当に無邪気で、可愛げのある国民だなあ、と。

カナダを旅するならぜひ一度、プティンを食べに行って、健康的でピュアなだけじゃない、不健康で自堕落で、それでも可愛げのあるカナダの素顔を見てほしいと思うんだ。

コメント

  • ebi

    カナダにまた住みたいです・・・プティンおいしいよね。

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