14. 「しあわせ」すぎる夕食

しあわせキュイジーヌの旅14. 「しあわせ」すぎる夕食

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さて、シャルルボアからケベック・シティへと帰る列車の出発時刻が近づいてきた。復路のル・マシフ鉄道は、「ポアン・オー・ピック(Pointe-au-Pic)」という駅からモンモランシー滝まで、夕景を眺めながら食事を楽しむ旅だ。

一品目は、「ディル風味北欧産エビとマッシュド・ブルーポテトとグリーンピース、エビを重ねた前菜。アップルサイダーのクリームソースとドライド・オリーブ添え」。

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ポイントはこのブルー・ポテトだ。そう言えば、「フェアモント・マノア・リシュルー」の厨房でブルー・ポテトの皮をむいているのを見た。ブルー・ポテトはケベックの人たちにとって結構、愛着のある食材なんだそうだ。

そして、ソースに「アップルサイダー」が使われているというのは、やっぱりシャルルボア滞在中に見たシードルなんだろうと思う。

食事の途中、列車のスタッフから素晴らしい景色を見ることができると言われ、「しあわせ」な時間をいったん中断して車両を移動した。

出口の方にまぶしい夕方の日差しが見えるトンネル。カーブする線路の向こうには落ちていく夕陽。光がセントローレンス川の川面に反射してまぶしい。ぜいたくな時間だと思う。

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そして次には、おいしい夕食という「しあわせ」な時間が再び続いている。

その二品目は、「ホロホロ鳥のテリーヌ、ウズラの卵とロメインレタスのシーザーサラダ」。ああ、ホロホロ鳥、会ったよ、ベ・サン・ポールのキジ農家で。あのホロホロ鳥はテリーヌに「トランスフォーム」したわけか。

そう言えば、あの農家ではウズラの卵も瓶に入って売っていた。ロメインレタスはトウモロコシにかぶりついた、あの店の野菜だろうか。

ル・マシフ鉄道はシャルルボア中を味わえる列車ってことなんだ。

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もう旅も最終盤。いい気になってワインを飲んでいるもんで結構、いい気分になってきた。もうあたりも暗くなったし、風景を撮影することもないだろう。

三品目は、「フェルム・バスクのアヒル肉とフォアグラのソーセージ、仔牛のぐるぐる巻きパテとキャベツとジャガイモのソテー、シャルルボア産フラカトゥーン・ビールとタラゴンのソース」。またカタカナだらけになっちゃったな。

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「フェルム・バスク(Ferme Basque)」は、シャルルボアで僕も取材させてもらったフォアグラ農家。そのおいしさは、シャルルボアでこの農家を知らない人はいない、というぐらいなんだそうだ。

その生産量はケベック全体のフォアグラ生産の1パーセントを占める程度に過ぎす、シャルルボアでしか食べられない。カナダ最大の都市、モントリオールのレストランにだってないし、お金を積んでも食べられない。だからシャルルボアに来るしかないんだ。

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フォアグラって普段、日本ではそんなに口にすることのない食材だと思う。だからあまりきちんと考えたことがなかった。

ここでしか味わえないフォアグラを試食させてもらった。フランスパンの上に厚くスライスしたフォアグラを乗せ、粒の塩を軽くかける。なるほど、この上質でツブツブの塩がこってりとしたフォアグラをぐっと引き立たせるんだ。

それから、「フェルム・バスク」では確かにアヒルたちがのんびりと日向ぼっこをしていた。どうしてみんな、同じ方を向いているんだろうと、じっと眺めていたっけ。

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アヒル肉とフォアグラのソーセージのあとの、仔牛のぐるぐる巻き何とかは、残念ながらシャルルボア滞在中にお会いしていない気がする。

写真はもう酔っ払っていたので撮らなかったけれど、最後のデザートは「チョコレートとメープルのクレーム・ブリュレ、シードリエ・エ・ヴェルジェール・ペドノーのリンゴとアップルサイダーのメレンゲ、チョコレートケーキ」というもの。

島のリンゴ農家、「シードリエ・エ・ヴェルジェール・ペドノー(Cidrerie et Vergers Pedneault)」のリンゴとアップルサイダーを使ってメレンゲを作るわけか。「メープルのクレーム・ブリュレ」は、それはもうケベックなんだからメープルを使った料理が出てこないわけがない。

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みんなお腹いっぱいでお酒が入って、車内はみんなの話し声と笑い声、それに熱気でいっぱいになった。この車内は、行きも帰りも「しあわせ」が満ちていた。

コメント

  • さー満

    カナダでは毎食、食事を前にして笑顔が浮かびそうな気がします。

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